1957年リリースのポール・アンカのデビュー曲。親世代の方からは「ずいぶん古い曲なのによく知ってるねえ」と驚かれるのだが、吹奏楽やビッグバンドではわりと定番の曲なのでミュージックエイトの楽譜で演奏したという人も多いのではないかと思う。
ポール・アンカは1941年カナダ生まれ。1957年、16歳の時にこの「ダイアナ」でデビューした。自身の弟のベビーシッターをしていた女性への恋心を歌ったもの、とされているが、同級生からヒントを得た、とか教会で出会った少女からヒントを得たなど諸説あるようだ。
日本では、ロカビリーブームに乗って「ダイアナ」がヒットしたそうだ。ロカビリーといえばエルヴィス・プレスリーと尾藤イサオというイメージだったので、「ダイアナ」もジャンルはロカビリーだったんだ、ということに新鮮な驚きがあった。
軽快なリズムと親しみやすいメロディー。何よりも、16歳で作詞・作曲した曲とは思えない完成度だ。
恥ずかしい話だが、高校時代、原曲をまったく知らずに吹奏楽で演奏していたのできちんと曲を聴くのは今回が初めてかもしれない。当時、創部したばかりの部活でみんな知識がなく、楽譜だけを見て一生懸命練習していた。原曲を聴かないで練習するなんて今考えるとありえないのだが。
その結果、みんな吹くだけで精一杯となりスローペースで軽快さゼロの仕上がりとなった。もはやダイアナは若い女子ではなく、「はー、よっこいしょ」って立ち上がるオバちゃんのイメージ。たぶんポール・アンカが憧れたのはオバちゃんではないと思うんだけど。
今さらだけどポール・アンカに謝りたい。原曲からかけ離れた曲になってしまい大変申し訳ございません…。